ホテルに出向する:GM
ホテル・ニッコー・バンコク 総支配人 佐藤 丈 ホテル・ニッコー・バンコク 総支配人 佐藤 丈

海外ホテル、本部勤務を経て、GMとして10年目を迎えました。

私の担当する業務

私は入社後、ホテル日航成田で半年間の現場研修を受けた後、ホテル・ニッコー上海で3年間ほど従事し、その後ホテル・ニッコーハノイの開業準備に携わりました。20代は、海外ホテルで各基本業務を習得する期間であったと感じています。30代では、本部で財務、経営企画、運営管理など、ビジネスとしてのホテル業を経験しました。その後40歳を迎える直前に、GM(総支配人)の大役を拝命しました。実は当時、上司に直訴し続けていたので、もしかすると上司が根負けしたのかもしれません(笑)。本部時代、ホテルオーナーと直接関わる部門で業務を行っていたため、ホテルのGMに求められる知識や経験を目の当たりにしていたことが大きな財産となっていますが、むしろGM職を拝命してからの方が学びの機会が格段に増え、10年目を迎えた現在も日々勉強です。

GMの仕事と職務適性

ホテル・ニッコー・バンコクの外観

毎年の予算で求められる売上や利益の達成責任はもちろんのこと、ホテル全体の安全性の確保、サービス品質の維持向上、財務的な健全性の確保など多岐に渡ります。海外のホテルでは、日本人スタッフがとても少なく、従業員はほぼすべて現地の人々ですので、ホテルの日々の運営を担う現場スタッフの士気高揚、スキルレベルでの指導や奨励が肝要と考えています。一方で、ホテル運営の委託を受けているオーナー企業と良好なコミュニケーションを図り、要望などを運営面に落とし込む、橋渡し的な役割も重要です。適性を上げればキリがありませんが、やはり全体の目標達成に向けて、常に前向きで情熱的な気持ちの持ち主がホテルの船頭として必要と考えます。

ある一日のスケジュール(新型コロナ感染拡大前)

8:00  ホテルから15分ほどのマンションから徒歩で出勤、レストラン、フロントを巡回

8:30  オフィスに戻り日報、スケジュールを確認

9:00  部門ごとのブリーフィングに顔出し

9:30  幹部とのブリーフィング後、予め日毎に割り振ったゾーンを一同で館内巡回

10:00 オフィスに戻りデスクワーク

12:00 昼食は主に従業員食堂で試食 レストランのオペレーションをチェック

14:00 部門ごとの引き継ぎ業務に参加 館内巡回 お客様にお声掛け

18:00 夕食のオペレーションをチェック、お客様対応

20:00 帰宅

当社を目指す方へ

GMのみならず、ホテル業界全体ではよりグローバルに人材が動いています。特に、経験豊富なGMや高い専門性が求められる技術職は、世界中どこでも通用するグローバル人材として活躍できるチャンスが広がっている業界です。当社のようなグローバルオペレーターにおけるキャリア形成プロセスは、リスクの少ない形でプロのGMを目指せる格好の道筋ではないかと思います。当社グループは、運営ホテルが国内外に78件あるので、本部主催の全総支配人が集合する会議でワールドワイドな最新動向を確認したり、活きた実践事例を共有したりすることができるのでとても刺激になります。GMとなった後も、そのままGMとしてのキャリアを積んでいくこともできますし、本部スタッフとしてグループホテル全体のマネジメントに携わるという道もあり、自身の適性やライフスタイルの変化に応じ、多様なキャリアパスを形成することが可能です。

今後の目標

私自身は、現時点ではまだGMという仕事をもっと究めるステージにあると考えています。ホテルが変われば、その国の国民性や文化、その土地の地域性も変わりますので、マネジメントのやり方も微妙に異なるかもしれません。まだまだ興味が尽きません。ホテルのGMになることはキャリアの到達点ではなく、それをベースにホテルマネジメントのプロとして更なる可能性を見出していきたい、そう考えています。